インタビュー
INTERVIEW

2016-02-01 00:00
#01 浅野ケン
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3dots and moreに関わる様々な人からお話をお伺いするコーナー。
初回は、作曲家で音楽プロデューサーの浅野ケン氏に、3dots and moreへの思いやご自身の経験から得たプロデュース論、楽曲の誕生秘話や今後の展望などをたっぷりとお伺いしました。
———まずは3dots and more(以下、3dots)についてお話頂く前に、ケンさんにとってのアイドルプロデュースのルーツを教えてください。

浅野ケン(以下、ケン) 原体験としては2004年から2006年までPLIMEというユニットをプロデュースしたことですかね。その前にもアレンジや原盤プロデュースなど部分的にアイドルの制作に携わったことはありましたが、オーバープロデュース気味に制作したのはPLIMEが最初ですね。当初は所謂アイドルグループを制作するということに全く興味がなかったんです。むしろ面倒臭そうだなとすら思っていましたし。(笑)

———女の子が集まっていると色々とありそうですから面倒に思いますよね?

ケン いや、僕が面倒に思ったのは、ギョーカイ気取りの微妙なヤツばかり見ていたせいかな…。(笑) もうそういうヤツらとは関わりたくないって思いと、アイドル関係って特にそういうヤツが多そうで面倒臭そうだな〜って。(笑)

———ケンさんがそれまでギタリストとして活動されていたVirgin Berryの周りにもそういう方々が?

ケン 直接のスタッフにはいませんでしたけど、現場現場ではね…いろんなのがいましたよ、胡散臭いヤツ。(笑) まあ、客観的に自分を見ると今の僕も相当怪しいモンですけどね!(笑)

———実際にPLIMEに関わってみてどうでしたか?アイドル関係者に胡散臭い人はいましたか?

ケン いやはや、胡散臭いヤツの宝庫ですよ!オンパレード!(笑) うわーって感じ!(笑)

———それでもPLIMEをプロデュースしようと?

ケン ええ、詳しく語るとPLIMEの話だけで終わっちゃうので割愛しますけど、端的に言うとメンバーの情熱にほだされたんですよね。決して恵まれた環境ではなかったのに、本当に頑張っていましたから。最初はマネージャーもいませんでしたから、僕と若いレコーディングエンジニアの二人でマネージャー代わりをして現場に付いたりもして。(笑) そこからどんどん本人たちも成長して、ライブの度にファンが増えて、協力者も増えて、1年でメジャーデビューまで行っちゃったんですよ。

———もう一度そんなグループを作ろうと3dotsを?

ケン まあ、基本的にはそんな感じですね。ただ、作ろうと思って作れるものでもないんですよね。実際にPLIMEのメジャーデビュー直後にお仕事を頂いたクライアントさんからは、「PLIMEみたいなグループになるようにプロデュースしてほしい。」というオーダーが多かったんですけど、ご要望にお応えできるような結果は一つも出せませんでしたからね。(笑) 真面目な話、そういうのって本人たちありきなんですよ。大人が作ろうとすると嘘くさくなるっていうか、二番煎じ感ハンパない感じになっちゃうんですよね。

———PLIME以降のケンさんのお仕事についても少し聞かせてください。

ケン PLIME以降の僕は、現場で知り合った事務所の社長にお誘い頂いて、そこの所属ユニットのプロデュースに関わることになったんです。その後、同社系列のレーベルに設立から関わらせてもらって、所属する数アーティストの音楽制作に携わって今日に至るんですが…

———プリキュアシリーズの主題歌を歌われている池田彩さんや、昨年メジャーデビューされたCaratさん、タレントの重盛さと美さんが中心になって結成されたLLSもケンさんのプロデュースですね。

ケン そうですね。ちょっと話が脱線しますが、いずれもプロデューサーとして僕が立っていますけど、一人でやれるものではありませんから、「僕の」プロデュースというよりは「僕らの」プロデュースという方が正しいですね。よくね、勘違いしているのかあたかも自分一人やってきたように語るヤツもいるので、僕はそう見られたくないという予防線です、これは。(笑) でも、冗談抜きで僕らみたいな仕事の人間は特に謙虚な気持ちで臨むべきだと思っています。

———たしかに謙虚な気持ちは大切ですね。

ケン 音楽を作る僕らも、それを実演するアーティストも、聴いてくださる方々もみんな人間ですからね。ましてや音楽や芸能なんて無くても生きて行けるじゃないですか?生活必需品じゃないわけで、生活に困ったらそこにお金をかける人なんていませんよね。それなのに特別意識を持っているタレントやギョーカイ人が多くて辟易とします。そう!さっき出た胡散臭いヤツってのも同類ですね。チヤホヤされたいだけで中身のない薄っぺらいヤツが多くてホント気持ち悪い。(笑)

———そんな中で、アーティストやタレントを目指す人にとってケンさんが一番大切だと思うことは何ですか?

ケン ものすごくシンプルなんですけど、どれだけ本気でやりたいかが重要だと思います。でもなぁ、みんな口では「やる気あります!」って言うんですよね。(笑) そのくせにどこかで他力本願なんですよね。やってもらって当たり前、与えられて当たり前みたいな。PLIMEにはそういう部分がなかったので「この違いは何だろう?」と考えましてね。

———答えは出ましたか?

ケン これはこちら側の問題なんですけど、僕ら制作者が同じ目線で熱を持って取り組んで、一つ一つ摑み取ってステップアップして行く体験をアーティストと共有することが大切なのかな。PLIMEではそれがうまい具合にできていた気がしています。アーティストやタレントがやってもらって当たり前になってしまうのは、恵まれ過ぎて麻痺しちゃう部分もあるんじゃないかなと思うんです。最初は最低限の環境でスタートして、頑張った結果、良くも悪くも次はこうなったというのを包み隠さずアーティストにも話をして、一緒に本気で考える。個人的にはこういうやり方が望ましいと思っています。

———ケンさんがプロデュースされてきたアーティストはそういうやり方をされてきたわけですね?

ケン いや、必ずしもそうとは限りませんね。先ほども一人でやれるものではないと言いましたが、一つのアーティスト、一つの作品を作るにはいくつもの会社やそれぞれのスタッフが関わります。そこには当然マネージメント、宣伝、営業などそれぞれに考えや方針などもありますから、その中でバランスを取りながら進めています。だからこそ僕一人では到底できないような展開が可能になることもあります。個人的な考えの純度は落ちますけどね。(笑)

———なるほど!ご自身の純度が高いプロデュースをしようと考えて始めたのが3dotsというわけですね?

ケン ちょっと違うかな…。誤解をしないで頂きたいのですが、決してエゴではないんですよ。僕はバンド出身の人間ですから、バンドを始めるような感覚で「俺、今こんなことをやりたいんだよね。一緒にやらない?」みたいなノリで、まずは身近な同業者と話して。(笑) 他のプロジェクトだと、やれ幾ら貰えるの幾ら払うだのってお金の話ありきだったりするんですが、3dotsのスタート時にはそういう話はありませんでしたね。むしろノリでスタートしていざお金が必要になった時に「お前いくら出せる?俺はこれぐらい。」みたいな。(笑) お金だけじゃなくて技術もですよね。「俺はこれができるけどお前は何ができる?」みたいな。(笑) そんな感じで集まった同業者で3dotsの制作チームが出来上がりました。

———まさにバンドみたいですね!俺ギターやるからお前ドラム叩いてみたいな感じに聞こえます。(笑)

ケン いや、ホントその通りなんですよね。奇しくもそれぞれバンドをやっていた時の専門楽器も違うんですよ。大貫さん(作曲家・大貫和紀)がキーボードで工藤くん(作曲家・工藤勝洋)がベース、マナ(作詞作曲家・若林愛)がボーカルで僕がギターですから。だからうまく行ってるのかもしれませんけどね、このチームは。いっその事このメンバーでバンドをやるのも良かったんですが、みんな揃いも揃って裏方向きというか…(笑)

———その結果アイドルのプロデュースをしようと?(笑)

ケン まあ、今回はその結果というわけではなく、先に「自分たちの手でガールズユニットを作ってみんなでプロデュースしてみよう」というのがありましたから、専門楽器が違うのは蓋を開けてみたらって話ですけどね。

———なるほど、新人アイドルとしては異例の豪華な制作陣が付いているのも、バンド出身の人たちがバンドを結成するノリで作った制作チームが先にあったというカラクリなんですね!

ケン 豪華かどうかは判りませんが、仕事として音楽をやっている人間が集まって、私費で制作している状況ですから、プロの音楽屋が仕事のような趣味?いや、趣味のような仕事かな?まあ、そんなようなことをやっている感じですね。(笑) でも意外と大変ですよ。交代で現場に付いてマネージャー代わりをしたり、営業の窓口になったり。(笑)

———作曲家先生がアイドルの現場マネージャーってあり得ないですよね。(笑)

ケン 演歌関係の人が聞いたらビックリじゃないですか?あちらは作曲家が「大先生でござい!」って感じですからね。(笑) 僕らにはそんなどうでもいいようなプライドはありませんけど、単純に不慣れという部分での大変さはありますよね。それでも僕は多少その辺の動きをした経験もありますから、まだマシだとは思いますけど。

———たしかにPLIMEの初期もそんな感じだったと仰っていましたね。

ケン そうですね。でも3dotsでは現場のことだけじゃなくて、ジャケットのデザインとかヘアメイクとか、スタイリストも自分たちでやっていますからもっと大変かも!

———アートワークもやられているんですか!?

ケン そうですね。デザイン関係は主に僕とマナがやっています。IllustratorやPhotoshopを多少使えたので。まあ、どインディーズのバンドなんかは自分たちでジャケットもデザインしているじゃないですか?そんなノリと解釈してください。(笑)

———いやいや、多才だなと関心したんですよ。

ケン マナは昔から多才でしたね。僕は昔から器用貧乏と言われていますが。(笑)

———そんなことないですよ。言われなければプロのデザイナーの仕事だと思いますよ!

ケン ありがとうございます。まあ、事務所があって潤沢な資金があるプロジェクトではなく個人レベルですから、出来ることは自分たちでやって節約しているだけですけどね。(笑) でも、例えば彼女たちが売れたらプロのデザイナーにお願いできるようになったり、衣装にももっとお金をかけられるようになるでしょうから、そういうのを一つ一つメンバーと一緒に掴み取って行くことを重視しているという部分もあります。

———しかし、わざわざしなくてもいい苦労をしてまで3dotsをプロデュースする裏には、メンバーと一緒に上昇体験をするだけではなく、他にもやりたいことがあるのでは?

ケン そうですね。僕の身近にも磨けば光る物を持っていても世に出るキッカケに恵まれていない人が多いんです。そういう人たちのキッカケになるようなプロジェクトにしたいと。勿論メンバーの子たちにとってもそうですが、裏方にとってもですね。僕にも経験があるのですが、仕事を貰おうとする時にまず聞かれるのが実績だったりすることが多いんですよ。実績が乏しい段階だと仕事に発展しないことも。そういう人たちの実績作りの場になればいいなと。

———なるほど!3dotsのキャッチコピーにもなっている「and moreからonly oneへ」は、メンバーだけではなくそこに関わる全ての人に通じるテーマだったのですね。

ケン そうですね。例えばこのキャッチコピー一つ取ってもそうなんです。これは授業の一環で3dotsの制作宣伝を一緒にやっている東京スクール・オブ・ビジネスの学生が考えたコピーなんですよ。これも彼にとっての実績になると思いますし、学生のうちから僅かでも実績を残せる場にしたいという思いもあって、関わった全学生の名前をCDのスタッフクレジットに載せるようにしているんです。

———後進の育成にも力を注いでいるケンさんならではの発想ですね?

ケン 僕もそうですが、大貫さんや工藤くんも同じ考えです。僕にとっての福岡(作曲家・福岡良太)と同じく、大貫さんにとってはカタオカ(作曲家・カタオカタカオ)や河原くん(作曲家・河原レオ)、高木くん(作曲家・高木龍一)、工藤くんにとってはこだまん(作曲家・児玉洋平)というようにそれぞれに後進がいますからね。大貫さんや工藤くんとも後輩や弟子にキッカケを作りたいと常々話しているんですよ。その結果と言うのかわかりませんが、3dotsの最新作『IDOLoid』ではこだまんが2曲手がけて大活躍してくれました。そういえばこだまんはドラマー出身の作曲家なんですよ!揃ったな!(笑)

———本当にバンドを作れるじゃないですか!(笑)

ケン そのうちやろうかな。Smappiesみたいに。バンド名は3dots band moreとか。(笑)

———それいいですね!

ケン ミュージシャンだけじゃないですよ。例えばマリ(コレオグラファー・草野真梨絵)なんかもそうですね。彼女は先ほど話したPLIMEのリーダーだったんですが、当時からダンスや見せ方が上手でしたし統率力も素晴らしかった。それなのにPLIMEを辞めた後はくすぶっていて勿体ないなと思っていました。予想通り3dotsでは制作チームの一員として重要なポジションを担っていますし、PLIMEで培ったマインドをメンバーに伝えるためにプレイングマネージャーも買って出てくれました。

———真梨絵さんのプレイングマネージャーとしての期間が半年限定というのも勿体ない気がします。

ケン 実際にそういうご意見も多く頂きました。でも、半年間で十分にマリエイズムは引き継がれたと感じています。特にリーダーを任せている彩未(前田彩未)なんかはどんどんリーダーらしくなってきましたね。元来しっかり者タイプのサユ(伊藤さゆり)もいますし、これからの3dotsはこの二人がしっかりと引っ張って行ってくれるでしょう。

———かつてのPLIMEのようになってきたわけですね?

ケン そうですね。ただPLIMEのメンバーは全員高校3年生(結成当時)で元々友人関係がある自然発生的なユニットだったので、他所よりもチームワークが良くて当然と言えば当然だったんですよね。その点で3dotsは結成の経緯も違いますし、出身地も年齢もバラバラですからね。そういう意味ではPLIMEより大変だとは思うんですけど、今のメンバーはお世辞抜きで良い子たちなのでその辺の心配はないかなと思っています。

———彼女たちのどの辺りからそう感じられたのですか?

ケン 3期の子たちとはまだ日が浅いので正直よく解っていませんが、1期2期の三人からはひたむきさ、あとは常に周囲への感謝の気持ちがあると感じます。こういうの凄く大切ですよね?これが3dotsオリジナルのマインドとして3期以降にも引き継がれたら良いな〜

———ケンさんはじめプロデュースチームの指導の賜物ですね。

ケン いやいや、親御さんですよ。育ちが良い子たちだなと感じる場面が多々ありますし。特に感謝の気持ちなんて上辺だけだったらすぐ判るじゃないですか?気持ちがないなって。そういうのって成長過程でどうやって育ってきたかだと思いますよ。20年近くこの仕事してるとよくいるんですよ。挨拶はしっかりできる、感謝も口にする、でも上辺だけみたいなタレント。(笑) 特に女の子に多いですね。僕、そういうのすぐに見破れますから。(笑) でも3dotsの1期2期の子たちにはちゃんと気持ちがありますからね。

———そういえば見た目はギャル風で派手な理沙さん(クルズ理沙)もすごく礼儀正しい子ですね。

ケン 理沙はね、見た目で誤解されがちなタイプですが、家族思いの優しい子ですね。誤解と言えばあの強烈なおバカキャラがあまりにも度が過ぎているせいか、作っていると誤解されてしまうこともありましてね。(笑) 斜めから見ずに正面から見て頂くと彼女の面白い部分がもっと見えてくると思いますよ。

———3期の二人に関してはどう見ていますか?

ケン 14歳で加入した最年少の唯加(上地唯加)はダンスが得意な子です。中でもHIP HOPが得意と聞いていたので、果たして3dotsのダンスはどうかなと心配な部分もあったのですが、なんのなんの!小柄な体で1期2期のお姉さんたちに負けないぐらい大きく見える存在感がありますね。ウメちゃん(梅原慧美)は歌が良いですね。素直な歌声をしていますね。存在感的にはまだ真っ白なキャンバスなので、これからどんな色彩を放ってくれるか楽しみです!この二人で得意分野を補完しあってくれたら3dotsの中核を担う存在になってくれると思います。
———楽曲についても少しお聞かせください。ケンさんは3dotsに対して今のところ「BOON-BOON-BOON」「Happy Birthday」、そして新曲「Painless」の3曲を提供されていますが、どれもタイプが違う曲ですね?

ケン 3dotsの音楽的な方向性がわからないという意味ですか?(笑) いやいや、そういう声はなんとなく僕の耳にも届いているのでお気遣いなく。(笑) 僕らが3dotsでやりたいことはミュージックエンターテイメントなんですよね。で、こういうことを言うと「もっとイロモノにするべきだ」と助言をくださる人もいるんですが、単純に好きじゃないんですよね、イロモノ系。設定が強過ぎるとメンバーの個性も音楽も二の次になっちゃうから。あとはイロモノってやっている時はいいと思うんですけど、本人たちにとっていつか恥ずかしい過去になっちゃうんじゃないかなと。あくまでも「and moreからonly oneへ」なので、将来的に次の道へ進んだ時にマイナスに作用する経歴を作ってしまうユニットにはしたくないんですよ。例えばいつかメンバーが結婚してお母さんになった時にも、自分の子供に堂々と話せるようなユニットにしたいなと。だから、あくまでも正統派の枠内で振り幅を作りたいと思っています。

———なるほど。ということはこの3曲はどれもケンさんが思い描く3dots像が反映されているわけですね。

ケン そうですね。第一に彼女たちが歌っているのが想像できる曲を書いたつもりではいます。でも、その中のだいたい2割ぐらいは想像できない部分もあります。そこは本人たちが歌うことによってどんな化学反応が起こるか楽しみにしている部分でして。ただ、「BOON-BOON-BOON」に限ってはこういうユニットがスカコアを歌ったらカッコイイだろうなと思って作っただけで、5割以上は想像できていませんでしたが。(笑)

———ケンさんの幅広い音楽性を感じます。

ケン いやいや、スカコアは聴くだけで作るのは初めてでしたから。BPM200で裏のカッティングなんてやったことなかったですから。テクニカルな部分はないアレンジをしたので余裕だろうとナメていたら、自分で作ったのにギターで思った以上に苦しみましたね。(笑)

———でもケンさんにとってパンクは傾倒した音楽なんですよね?池田彩さんにもパンク風な曲を提供されていますし。

ケン 僕が池田に提供したパンク風の曲というとイセダイさん(歌手/俳優・伊勢大貴)とコラボした「WE CAN ∞」ですかね。たしかにこの曲を作っていなかったら「BOON-BOON-BOON」は生まれなかったかもしれませね。スカコアやメロコアも含めてパンクには少なからず影響を受けた部分はあると思います。僕がバンドを始めた頃は特にパンク系の格好良いバンドがどんどん世に出て来て、メロコアだとハイスタとかBRAHMANとか、スカコアだとSNAIL RAMPとかKEMURIとか、ハードコアになると鉄アレイとかヌンチャクとかCOCOBATとか…。身近でも彼らに傾倒したバンドが活発に活動していました。ジャンルごっちゃの地元のイベントでよく一緒に出演していた鉄拳(後にT.K.NさらにTHC!!へと発展)の活躍を横目で見ながら僕は女性ボーカルのポップスバンドをやっていました。そういう間接的な影響ですけどね。(笑)

———一方、最新作『IDOLoid』に収録されている「Painless」にはまた違った格好良さがありますね!あまりケンさんっぽくない曲に思いますが?

ケン 僕が書いたアイドル系の作品しかご存知ない方からは意外に思われがちなタイプの曲だとは思いますが、元々得意な方向性の曲なんですよ。

———アニソン風でありV系っぽさもありますね!

ケン でしょ?深夜アニメのテーマソングになっていそうな。(笑) ホント、アニメとかゲームで使ってくれないかな〜

———この曲は理沙さんとさゆりさんのお二人で歌われています。

ケン 彼女たちはライブでカバー曲をやることも稀にあったのですが、その中で理沙とサユだけで歌う曲があったんですね。そこでこの二人の声の相性の良さを改めて知ることができまして、オリジナルでもそういう曲があっても良いかなと思って作りました。性格など元来持っている個性が真逆の二人というのも面白いですよね。

———ここまで、多岐に渡って深くお話を伺って参りましたが、最後にプロデュースチームの一員として今後の3dotsの展望と、可能でしたら作曲家として次回作でケンさんが提供される曲の方向性などをお聞かせください。

ケン まず、今後の3dotsの展望ですが、引き続き4期、5期としばらくは新メンバーを増強して行きたいと思っています。それは単に最近流行りの巨大グループ化を図るというわけではありません。同時に、作品的には5枚目まではミニアルバムという形態で出し続けていくつもりでいまして、その段階で描いている展開があるのですがそれはまだ言えません。(笑) 次回作での提供楽曲に関しては全く未定です。新人作家が良い曲を作ったら僕は書かないで制作だけするかもしれませんし。

———それはそれで少し寂しい気もしますが…。ではもし書くとするなら?

ケン うーん…EDMとか…?(笑)

———ケンさんの作るEDM系の楽曲というと、「東京IMAGINE」をはじめCaratさんに提供された数々の楽曲のような?

ケン ま、まあ、そうですね。ただCaratでは僕は作曲のみで、アレンジはEDMが得意な方がやられていますから…。もし3dotsでEDMをやるならアレンジまでやってみようかな…とかナンとか…。あ!個人的にロック系の曲じゃなくてもアレンジできるところをアピールしておきたいし。(笑) はい、ジャストアイデアです。(笑)

———なるほど。EDMのアレンジにおけるケンさんの実績作りということですね!(笑)

ケン そうそう!(笑)

———今日は貴重なお話を沢山お聞かせくださいまして有難うございました。また次回作でもお話をお聞かせください。

ケン 是非!


取材日:2016年1月22日
浅野ケン
本名:藤川健 1975年2月3日生まれ。神奈川県小田原市出身。幼少の頃よりクラシックギターを始め、高校時代にはソリストとして国内コンクールにて度々入賞。以後、ロックに転向し精力的なバンド活動を行う。1997年よりレコード会社や音楽事務所を転々としながら制作の経験を積む。2000年、音楽ユニットVirgin Berryのメンバーとしてインディーズデビュー。2003年メジャーデビュー。同ユニット活動休止後、他アーティストへの楽曲提供やプロデュースに力を注ぎ、自身の楽曲と共に数々のアーティストやアイドルを世に送り出す。2007年から2012年までバンドMANA meets Blue Bajouのギタリストとしても活動。40歳を迎えた2015年2月3日には、自身初の作曲作品集アルバム『15/40』をリリース。2016年1月現在の公表実績(JASRAC登録楽曲)は80作品以上。現在は株式会社ユニオンミュージックジャパン代表取締役、さらに同社との産学協同を推進する専門学校東京スクール・オブ・ビジネスのマスコミ・広報学科にて講師を務めるなど、音楽家に留まらず多方面で活躍している。

浅野ケン ブログ「K's Lumber Room」
http://ameblo.jp/ken-asano/

浅野ケン Twitter @ks_lumber_room
https://twitter.com/ks_lumber_room
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